晩夏3(農家)


これの続き。


夢中になってる子供たちをにこにこ見守るイルカ先生がかわいくて、今どうせこいつら気付かないよな?って思ったら影分身と入れ替わることにためらいなんかなかった。
りんごを剥く俺の影分身を取り囲んできゃあきゃあやってる間に、俺は背中からイルカ先生にくっついてその感触を楽しみまくったわけだ。
「あれだけやって見せてるんだから、ちゃーんと身につけて欲しいですよねぇ?」
「そうですね!」
密着しても子供たちに夢中なのか、今の所これと言って抵抗はない。
調子に乗って、ちょっと腹に腕を回して抱き込んだり、項に頭を擦り付けたりしたんだけど、くすぐったそうにするばかりで。
…だからつい、ちょっとだけならいいかなーって。
「あ…っ!」
「ね、イルカせんせ?今度はなに作って欲しいですか?」
囁きながらその美味しそうな耳に軽く歯を立て、舌を這わせた。
りんごは後少ししか残っていない。
こうしていちゃつけるのもあと少し。そう思うとむらむらとイタズラ心って言うか…いろんなものが湧き上がってきて押さえつけるのが辛くなってきた。
真っ赤になった耳の後ろにそっとキスもして、フルリと震えた体にほくそ笑んだ。
コレ終わったら鍋洗わせよう。さっさと片付けてしまえば、いちゃぱらまでの道も近づく。
その隙にまたちょっとだけならいちゃいちゃできるかもしれないし?
「あ、カカシさん…!」
「ねぇ、洗いものはあいつらにやらせましょうか?教えた分の代金ってことで。だからイルカ先生はここでゆっくりしててくださいよ」
抱きしめた体はこもる熱のせいかふにゃりと蕩け、歩けるかどうかも怪しいものだ。
くったりと預けられた体重にこれからの時間を思って興奮が収まらない。
「ん…っ!ふふ…そうですね?あんなに楽しそうにしてるんだから」
くっそー!やっぱり子供がいるとすぐ教師モードにもどっちゃうか…。ま、そういうとこも好きなんだけど。
「ま、俺で遊んでるだけってのもあるでしょうけどねー?」
というか多分確実にそうだ。
最初の頃は俺を困らせたいって顔してたし。…今は本気で夢中っぽいからたわいもないと思わなくもないんだけど。
先がある意味思いやられる状況に、上忍師としては溜息が零れるのもしょうがないと思う。
素直っちゃ素直なんだけど、変なとこゆがんでるし、子供ってのは難しい。
多分盗られるって思われてるんだろう。この人の愛情を。
子供への愛は質が違うとは言え、時折もっと俺を見てって言いたくなるくらい夢中なのにねぇ?子供にはそんなのわかんないんだろうし。
…だからって、大事な大事な俺の恋人を手放すつもりなんてないんだけど。
「カカシさん、ありがとうございます」
「え?」
されるがままになっていたイルカ先生が、ふわりと笑って俺を見た。
その笑顔にドキっとして…それから。
ちゅっと音を立てて押し付けられたものが、イルカ先生の唇だと気づくのに時間がかかりすぎた。
その瞬間にぽんっと音でも出そうなくらい真っ赤になったイルカ先生のせいだ。
「うー…その!俺!」
「イルカ先生…!」
もうだめ。子供がいたって構うもんか!
変化でも分身でも使って今すぐにでも…!
そう決心した途端。俺の影分身のうんざりした声が部屋に響いたのだ。
「ざーんねん。これで最後」
「えー!?」
「あ!ホントだわ!」
「ちっ…!」
「あ!じゃあそのりんごちゃんと食べられるように仕込んどきますね!」
食べ物となるとしゃきっとするイルカ先生に逃げられてしまった。
…まだまだチャンスはある。あるんだけど…!結局お預けなの…!
食べ物を大事にするなんて流石だ…!って思うし、多分またとんでもなく美味しいものができちゃうんだろうけど…!
そのチャンスが来たら多分俺は我慢できないでやりすぎちゃうかもしれないと思った。


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リクエストをいただけたので農家にしてみたり。
あとちょっとつづきます!
ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ!

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