水風呂



性格の悪いカカシ注意!それと、隠さずに微エロ(あくまで当サイト比。)がありますので、苦手な方はご注意下さい!!!
夏なのでー!
なんかこう…夏色とかそんな感じで一つ!で、いつも通り中身はないってばよ!!!くれぐれもご無理はなさらずー…。



外に一歩出ただけで視界が真っ白に焼け付きそうな日差しが降り注いでいる。
こんな日、任務も…それどころか受付もアカデミーもないのは喜ぶべきなのかどうか。
受付もアカデミーも冷房が効いているし、任務なら集中していて暑さ所じゃないから耐えられるんだが…流石に自宅で寛いでいるだけとなるとそこまで気を張ってはいられない。
暑いのは夏だから仕方がないにしても、少しでも涼しい所を探して廊下で伸びているだけってのもつまらない。
だが…今日はいつも冷房を入れても暑苦しいくらいくっついてくる男が任務に出ているのだ。
折角一人でいるのだからそれなりの方法がある。
そのコトを思いだした俺はいそいそと風呂場に向かった。
コックをひねると、勢い良く水が出てくる。最初は生ぬるかったそれが、だんだん冷たくなっていくのも楽しい。
水風呂。…今は留守にしているやっかいイキモノを背負い込むまで、夏の風物詩といえばこれだった。
帰ってきたらすぐに風呂に水を溜めて汗を流すのもそこそこに体をつめたい水に浸すのだ。
たらいの中のすいかになったみたいな気分にはなるが、それでもこの気持ちよさには代えがたい。
…あいつが帰って来たらこんなことできないからな。
そう思うと一人っきりの休日も悪くないとさえ思えてしまう。
好き、だなんて。
…言ってやったことはないが、失えないと知っている。俺が先に逝ってもついてきそうな所が心配だが、ずっと側にいたい。
そう思えるくらいには大切だ。失ったら…きっと俺も正気ではいられないだろう。
傲慢で、美しくて、それから…どこか危うい男。
懐にいれたくなんかなかったが、こうなってしまった以上、俺は絶対に見棄てられないのだから。
あの異常なまでの嫉妬深さと執拗な行為には辟易しているが。
とにかく、これはまたとないチャンスだ。今は夏。折角の暑さを堪能しなくては。
いそいそと着替えを用意し、麦茶で喉を潤し…それから、わくわくしながら風呂場に戻った。
「お!よし!大分溜まったな!」
思ったより早く涼めそうだ。
汗で重さを増した部屋着を洗濯機に放り込んで、適当にシャワーで汗を流すとそのまま風呂に満たされた水に体を沈めた。
「…ふぅ…冷めたいけど気持ちいいなぁ…!」
入る瞬間はぞくっとするほど冷たいが、体が慣れるとひんやりしたその感触がなんとも言えず心地良い。
しばらくこの気持ちよさに浸ろうと、うっとりと目を閉じたときのことだった。
「ふうん?そんなに?」
間違いなくこの声の主は…!
「…っ!今日は暑いからな」
声色だけでも冷静さを装えていただろうか?
早い。早すぎる。
コイツが任務を早く終えるのはいつものことだ。
早いのはいいが、無理はするなと言ったこともあったが、任務なんかたらたらやるもんじゃないし、アンタが足りなくなったらどうしてくれるのなんてなじられた。…当然、そんなもん知るかと殴ってやったが。
それにしてもそれなりに時間が掛かるはずの護衛任務…それに昨日発ったばかりだというのにどうしてこんなに早く帰ってくるんだ!?
「そ?ま、中忍には辛いのかもね?」
開けっ放しの扉に寄りかかって、じっと…うそ寒くなるほど俺の体を見つめている。
いやみったらしい口調はいつものことだが、この態度。
…毎度毎度殴ってやりたくなる。
確かに階級差はある。それに悲しいかな実力の方も敵わないって言うのは思い知らされている。
まあ、馬鹿なんだが。ソレもとんでもなく。
…俺を閉じ込めたいなんて言い出して実行する辺り、相当おかしいのは確かだ。
それにほだされた自分は…同類なのかもしれないが。
「ったく!…帰ってきたんなら挨拶位…ってなんで脱いでるんだ!?」
説教するはずの言葉は途中で途切れてしまった。
ベストもアンダーも適当に床に投げ落とされて、景気よく脱ぎ捨てられたそれが山になって…。
それに気付いた頃には、既にその身に何も纏っていない男が洗い場に立っていた。
「気持ちいいんでしょ?」
恥ずかしそうにすることも、すでに欲望に鎌首をもたげたソレを隠そうともしていない。
…任務帰りだ。本来ならそれなりの覚悟はしている。
男が俺を欲しがるのはいつものことだから。
だが、そうそう簡単にいうコトを聞いてやる気にもなれない。
多分あれだ。暑いから頭にも血が上ってたんだ。下手に抵抗するより一発殴ってやればイイってことが頭から飛んでいた。
「…しないぞ?」
にらみつけたが、鼻で笑われた。
「ヤダね。スルに決まってるでしょ?」
スル気なのは分かっている。
このクソ熱いのに、折角の休みなのに。…混ざり合うのが嫌いじゃないのがまたイヤになる。
水に浸かった身体に這わされる手が、欲望に負けてしまえと唆す。だが、負けてしまうのは癪だ。
「暑いってのにわざわざ更に暑くなるようなことする必要ないだろ!…うぁ…っ!?」
湯船に寄りかかり水に沈んでいる腕を掬い上げて舐め上げる姿はまるで水に飢えた猫のようだ。少しも許さないとばかりに肌を伝う水を吸い取り、次いでとばかりに肌にあとを残している。
飢えて、乾いて、…男が求めているのは何なのかを見せ付けるように。
「どうせそんなのわかんなくなるくらい喘がせるんだからいいでしょ」
「いい訳ないだろ!?なんだそれ!?」
胸元に伸びた手を振り払うと、飛び散った水が男の頬を濡らした。
「コレ、水風呂ってやつ?」
その水を拭うことなく、男が俺の浸かる水をぱちゃぱちゃと飛ばしてみせた。
水遊びに興じるつもりじゃないのは身を持って思い知らされている。何を企んでいるか知らないが、油断するわけには行かない。
「とにかく風呂場から出てけ。俺は汗流してちょっと体冷やしたらゆっくり寝る。アンタも任務明けのくせにふらふらしてるんじゃない!」
矢継ぎ早にそう告げては見たが、予想通り男はにやりと笑って…当然の様な顔で馬車理と湯船に滑り込んできた。
「ヤダっていってるでしょ?任務明けなんだからアンタが足りてないことくらいわかりなさいよ」
最初から隠されてはいなかったが、素肌に触れるソレは余りにも生々しい。
突きつけられた欲望に奇妙な緊張感と…期待も確かにあった。
反り返り張り詰めて開放を待つそれ。…男である自分にとって、凶器のようだと思っていたのに。
だが、駄目だ。暑さに思考が溶けてるからって、優先すべきことを忘れるわけにはいかない。
任務帰りのこの馬鹿は、いつだって激しすぎるほど俺を求めるから。
こんな短期間で帰還するなんて、絶対に無理をしたに決まってる。休みを情事だけで潰して次の任務に出す事は避けなければ。 …そう思っても果たせたことなど殆どないのだが。
「クソ暑い中わざわざそんなことするよりアンタはさっさと休養…んっ!」
案の定、水をはねさせて遊んでいたくせに、あっという間に濡れた手は俺の頭を捕まえて引き寄せて…ひんやりと冷たい水とは正反対に熱く絡みつくものに呼吸まで吸い取られそうだ。
「水、確かに冷たいみたい?アンタも冷えてる」
口元に残ってしまった唾液まで嬉しそうに舐め取って、男が笑う。
欲望でその瞳をキラキラと輝かせながら。
「触る、な…!俺も上がるから…うわっ!」
こんな所でスルくらいなら、せめて布団でと圧し掛かる男を押し返したが、正面から足を取られて思わず頭から沈みそうになった。
「ああちょっと。溺れないでよ忍のくせに」
寸での所で掬い上げられたが、感謝なんてしたくなる態度じゃなかった。
「なっ!アンタがいきなり入ってくるからだろ!浴槽狭いのに…く、くっ付くな!」
こすり付けられる猛った部分が、水で冷やされた皮膚をその熱で侵す。
多分、確実にわざとだ。あまりにも露骨過ぎる。
挑発するにしたって、もうちょっとやり方があるだろうに、俺がどぎまぎするのをみて楽しんでいるに違いない。
「冷たくて気持ちイイ、確かにね?アンタにくっ付いてると別の意味で気持ちいいしこんなんじゃ足りないけど」
割り広げられた足に、男の足が入り込む。
「あ、当たってるって!離せ!…ここじゃ、イヤだ」
触れるソレに背筋がゾクゾクする。勝手に涙を滲ませ始めた瞳が、どんな色をしているのか自分でも分かっていた。
…もう、押さえられない。この馬鹿が任務帰りだって知っていても。
羞恥心と…それから、せめてもの理性をかき集めて行為の続行を拒んだが、こんな状態の男がその程度で退くわけがなかった。
「そ?でも俺もここじゃなきゃイヤだから我慢しなさいよ」
傲慢な笑みは欲望に染まりぎらついているのに、それでも男をどこまでも魅力的に見せている。
「腑避けるな!大体どうせ風呂場にいるならお湯でもシャワーでも浴びて…わっ!」
視線を逸らしたら、負けだ。
そんなことすら頭から抜けていた。…コイツの裸を見ているのがいたたまれなかったんだ。忍として最高級の体は、作り物のように美しい。それに何をされてきたのか、これから何をスルのかを思うとどうしても見ていられなくて。
視線を外したのは一瞬だったのに、獣のように俺を抱きこんだ男はさっさと洗い場に俺を引きずりだし、シャワーを浴びせかけてきた。
「ま、この程度のランクじゃそう大して汚れちゃいないけどね。アンタが嫌がるんなら浴びてあげる」
冷たいソレは密着した体の間を流れて温んで、排水溝に消えていく。
頭から浴びたせいで多少は冷静になれた気がしたが。
「冷た…。気持ちイイけど…はぁ…」
結論として、この男に今何を言っても無駄だってことを思い出しただけだった。
ここまで盛った状態だと、せめて布団になんてことすら実行できないだろう。
「やっと観念した?」
獲物を捕らえた猫みたいに満足げで、くすくすと笑う男は今にも喉を鳴らしそうなくらいご機嫌だ。
「ふ…っあ、…しょうが、ないだろ…!アンタどうせ我慢なんかしないくせに…!あっ…!」
余裕のあるように見えるのは表情だけで、しきりに俺の体をまさぐり始めた手は性急過ぎてあっという間にシャワーの冷たさなんてどこかに行ってしまったけれど。
うなじをくすぐる髪がくすぐったい。味わうように鎖骨の辺りを這う舌が熱いとさえ感じる。右手は俺の体を抱きこんでしっかり捕まえているくせに、もう一方の手はいつからか男を受け入れるのに馴染んでしまった穴に潜り込んでいる。
息を吐いてその異物感を流しても、這い上がるような快感に足が震えた。
「当然でしょ?アンタ俺のなんだから」
勝ち誇ったような言い方に腹が立つ。
こんなことを言うくせに、いつだって瞳に不安の欠片を宿らせて、強引に俺の思いを試そうとするくせに。
「アンタも俺のなんだよ!…ちょっとは大事にしろ!」
「ん」
収まりの悪い髪の毛を掴んで、勢い良く引っ張って…その唇を塞いでやった。
ちょっと勢いがつきすぎて痛いぐらいだったが、すぐに食らいついてきた男の舌に絡め取られて、負けじとやり返している内にくらくらしてきた。
男が、俺を見て笑っている。…蕩けるように甘く。
「ふ…っ…。こんなの、今回だけだからな!」
慌てて引き離すと、これ見よがしに唇を舐め取った男がタチの悪い笑みを浮かべた。
「そうね?情熱的なキス、してもらっちゃったし、頑張らないと」
「え!?や…足!わっ!ふ…っ」
掬い取られた足は決して軽くもなければ細くもないというのに簡単に担ぎ上げられ、体を支えようと壁についた手がタイルの上をすべる。
丁度シャワーの真下になったせいで、水が背を伝って弄繰り回されている穴にまで入り込んできて震えが走った。
なんだってこう強引なんだこの馬鹿!
「熱いのイヤだっていうから…水で冷やしながらしてあげる。丁度イイでしょ?」
「シャワー止めろ…!」
できるだけ低くしたはずの声は快楽に震えて、男をニヤつかせるだけだ。
「終わったらね?」
興奮を滲ませた声がそう告げると、ヒタリと押し当てられた熱いものがぐんっと入り込んできた。
「うぁっ!…この、馬鹿…!」
背後でふっと息を吐いた男をにらみつけたが、どこか苦しげにさえ見える顔で文句を言ってきた。
こっちの方こそ、いきなり突き込まれた熱く硬く中を満たす物に苦しいとさえ思っているのに。それだけじゃないのは確かだけど。
「あんまりそのエロい口あけないでよ。別の物で塞ぎたくなるじゃない」
「なっ!?」
あまりの物言いに言い返すことさえできなかった。…この状態なら嬉々としてやりかねない。どうにかして殴ってやろうと身をよじったが、我が物顔で腹の中を占拠した不埒な肉がソレを阻んだ。
余りに置く深くまで入り込んだソレはそれだけでも苦しいほどみっしりと中を満たしているのに、少しでも動けばさらにその存在を思い知らされて…力が抜けてしまう。
その甘い疼きが恐ろしすぎるのだ。その存在感も、傍若無人な振る舞いも、持ち主そっくりすぎるソレがもたらすものが、冷たい水に冷やされているはずの体を蕩かす。
「ま、まずはこっちで…ね?」
「ふぁ…!く、ぅ…!」
引き抜かれて、それからまた一気に貫かれた。
ちゅくりと音を立てて出入りするものは、知らぬ間に覚え込まされた中の感じる所を押しつぶすように動き、こぼれるように溢れる喘ぎにどんどん激しさを増していく。
「声、響くねぇ…?」
肌と肌がぶつかり合う音と、楔が打ち込まれる卑猥な水音は、流れ落ちるシャワーだけでは到底誤魔化せない。
それを嬉しそうに知らせてくる男に腹が立って仕方がないのに、今はそれに縋るしかない。
「っ…結界…あぁっ…!」
「もう張った。アンタの声もったいないでしょ」
荒い息の下で必死になって訴えたのに。
「…そんなとこばっかり手際よくしやがって…!うぁ…っ」
いつだってそうだ。こういう…色事方面ばかりに熱心なこの男は、怪我をしていようがチャクラ切れ寸前だろうがこうやって俺を求めて暴走する。
もっと自分の身を気遣えと怒鳴っても聞いたためしがない。
呆れるよりも心配が先にたつが、男がそれを理解する日なんて来ないかもしれないとさえ思う。
今だってそうだ。
「もういいでしょ?好きなだけ鳴いて?」
面倒臭げに言い捨てて、背にぴったりと張り付いた男がうなじに歯を立てた。
獣じみた仕草に感じてしまう自分も、きっともうとっくに…暴走しているのかもしれない。
「…ん…っ後で…色々覚えてろ!」
「ふふ…そうね?アンタの痴態とか?」
せめてもの捨て台詞にすらこの反応。もう何を言っても無駄だろう。
「ああもう!馬鹿野郎!飯ちゃんと食え!普通に休め!」
言いたい事は一応言っておいた。これから…意味のある言葉なんて紡げなくなるのだから。
「いいから、もう黙って」
「…アンタも、もういいから黙れ」
「そうね…?ふふ…」
「…結局はこうなるんだよな…」
そう思いながら。今度こそ本気で俺を貪りかけた手に身を任せた。
それからその晩あわせた唇からこぼれるのは熱を帯びた吐息と互いを呼ぶ声だけになって、夏の暑さもシャワーの冷たさもどこか遠くのできごとのようで。
穿たれ、受け入れたソレが幾度となく熱い液体を吐き出して、それに押し流されるように俺もあふれ出るような快感の証でタイルを汚した。
後に焼きついたのは男の声と肌とそれがもたらす快感だけだった。

結局、涼むはずだったというのに、もたらされる熱に溺れて溶けて、溢れる熱を持て余すように何度も交じり合って、もう今日は歩けそうにない。
「俺の方が気持ちよかったでしょ?」
ふふんっと鼻を鳴らす男が誇らしげにそういうのを否定できない。
「バーカ…」
比べるようなものじゃないのに、必死になる男が、それに流されるように行為に溺れた自分も。きっと相当の馬鹿に違いない。
まあとにかく…今年もその先もずっと、俺が水風呂を堪能する日は来ないんだろうなぁと思った。
満足げに張り付いてくる男が、水風呂なんかじゃ冷やせないくらいの熱をよこすだろうから。


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ひっさびさに更新ー!
また原稿の海に戻りますが…夏なので!
という訳で枳実様〜!!!この辺をご覧になっていらっしゃいましたら、御気軽にご要望ご意見ご感想などどうぞー!


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