犬とご主人様(主治医はいかが?)

「イルカせんせー!」
「どうしたんですか!?」
「俺の犬たちを紹介してなかったなって!」
「へ?ああそういえば…あの子達どうしてるんですか?」
「ええ!?イルカ先生俺の犬のことどこで知ったんですか!?」
「…そりゃ、あんな格好で犬連れてる人は目立ちますから。」
「あ、愛のなせる技だったりするのかなぁ…!」
「感動してるトコすみませんが、とりあえずその格好はどうかと思いますよ?」
「え?おかしいですか?だって外はホコリっぽいから風邪引いちゃうかもしれませんし。それに紫外線に当たりすぎるとお肌に良くないんですよ?」
「あー…なら、せめて帽子をその変なおばさんくさいほっかむりみたいなヤツから変えるとか!…いや、でも、それマスクが怪しすぎる!なんとかしようがあるのかこれ…!?」
「夏場は麦藁帽子にします!おそろいで用意しますねー!」
「俺は…その、結構です…。」
「遠慮しないで!」
「あの、それより犬たちを紹介して下さい!」
「あ!そうでしたね!えーっと。かわいいんですよ!」
「確かにかわいいのは知ってますけど。その前に、最近うちに直帰してますけど犬の世話どうしてるんですか?」
「えへへ!出勤前によってってご飯上げてるし、お散歩もちゃんとしてますよー!」
「出勤前って…俺と一緒に出てってるのに遅刻しないんですか!?」
「え?大丈夫です!」
「なら、いいですけど…。」
「遅れるのはちょっとだけですから!」
「わー!?そんなんじゃ駄目でしょう!せめて散歩を夕方にするとか…!」
「んー?でも疲れて帰って来たら、イルカ先生に一番に会いたいから…!!!」
「そんな泣きそうな顔しても駄目です!情けない顔してる暇あったらちゃんと世話しなさい!相手は生き物なんですから!」
「ごめんなさい…。」
「それに、帰ってきてから一緒に散歩してもいいんだし。」
「そ、そうですね…!!!イルカ先生と散歩…念願の公園デート…!!!」
「はぁ…。」
「い、今すぐ紹介しますから!ちょっと待ってて下さいねー!!!」
「先が思いやられるなぁ…。」
*****
「皆元気だなぁ!お前たちもイルカ先生にあえて嬉しいのか?でも俺のだから上げない!」
「ナニ見当違いなコトといってるんですか!それも犬相手に!」
「だって…!誰にも渡したくないんです…!」
「渡すも何も…この子たち、多分久しぶりにちゃんと構ってもらえて嬉しいんだと思いますよ?」
「え!」
「だって、いつも俺がジョギングする時間に一緒に散歩だったんでしょう?それが遅くなるし飼い主は不在だし、しかもちゃんと相手してなかったでしょう?」
「そうかなぁ…?イルカ先生の夜の凄まじさとかガンガン語っちゃってたんですけど…。」
「わー!?犬相手になにやってるんですかー!?」
「えへへ!でもイルカ先生が犬たちを気に入ってくれて嬉しいです!ずっと一緒にいてくれた家族だから!」
「これからは…一緒に散歩に連れて行ってあげましょうね?どうせジョギングも一緒にしてたんだから大して変わらないし。」
「はい…!!!毎日イルカ先生とデート…!!!」
「…お前たちも大変だなあ?」
「「「「「「「「わん!」」」」」」」」
「ほら!イルカ先生!俺の犬たちも祝福してくれましたよ!」
「かわいい顔して喜んでるなぁ…。ピントずれてるけど。」
「幸せだなぁ!」
「可愛いんだけどなぁ…。」


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閑話休題的犬とご主人様とその恋人。
お散歩は大変だというお話?
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