運動会(妖精さん)

「さて、大体これでいいかな?」
「そうだな。玉入れの玉に、大玉ころがしに平均台に…あとは丸薬食いの準備も出来たし、変化徒競走の御題もちゃんと出しといたし」
「ゴールテープも出したぞー!」
「おう!ありがとな!…あ!ちょっと待った!順位の旗忘れた!とってくるな!」
「すまんイルカ!頼んだ!」
「…はぁ…これで大体準備は出来たんだけどなぁ…」
「問題はだ」
「…あー…アレ、だよなぁ…」
「イルカはいいんだけどなー…」
「教師対抗仮装リレーとかは受付で忙しいだろうって言い聞かせて何とか数に入れなかったけど、イルカがどうしてもって言うから借り忍競争にはでるんだよなー…」 「あの人、絶対見に来るだろ?女装が伝統の仮装リレーでメイド服だのドレスだの着てるイルカ見られたら大事になるもんな…」
「借り忍か…本人は自覚していないけど、結構保護者にもイルカ狙いがいるからな。…俺たちで出来るだけ被害を食い止めないと…!」
「そうだよなー…運動会で血の雨なんて…!」
「みんなー!もってきたぞ!1番、2番…ちゃんと5番まであるし。これで準備できたよな!」
「!…そ、そうだな…」
「な、なぁイルカ、お前今日も受付だろ?俺たちはほら、仮装の打ち合わせがあるから、お前はもう行っていいからさ!」
「え!でも悪いよ!」
「大丈夫だって!もうほとんど済んでるから。それに交代待たせちゃそっちの方が悪いだろ?」
「あ!そうだな!分かった!…ごめん!先に行くな!」
「さて、どうするか…」
「とりあえず、アイツの番のときだけ、御題、無難なヤツにしような…」
「下手に変化が上手い忍とか幻術の得意な忍とかにすると大事になるかもだもんなー…率先して立候補してきそうなのいるだろ?」
「普段なら実演が楽しい競技のはずなんだけどな…。今回は…生徒から借りられそうな物にした方がいいよな。アイツ生徒に好かれてるし」
「そうだなよなー…」
「「「はぁ…」」」
*****
「イルカせんせー!頑張ってー!」
「はい!ありがとうございます!カカシさん!…えっとえっと…変化かけっこで一等賞取った子…!んーと!いた!ごめん!ちょっとだけ先生と一緒に来てくれ!」
「うん!」
「お!早くもイルカ先生がゴール!…では!証明を!」
「変化!えっと…走ればいいの?」
「ああ!50mだけな?」
「えい!」
「おお!早いです!うみの先生が一着!」
「イルカ先生おめでとう!」
「ありがとな!お前のお陰だ!」
「えへへ!今度遅刻しても拳固なしにしてくれる?」
「ソレはダメ!」
「ちぇー!…でもいいや!先生一等賞だもんね!がんばったじゃん!」
「へへ!手伝ってくれたからな!それに…」
「イルカ。おめでと」
「この子がすぐに着いてきてくれたのと、それに…カカシさんが応援してくれたから…!」
「イルカが頑張ったからでしょ?帰ったらたくさんお祝いしようね?」
「はい!えへへ!」
「…何とか、無事終わったな…」
「あー?あのまま持ち帰られそうか?」
「いや、イルカが泣くからしばらくは大丈夫だろ?片付けは…まあ、いないだろうけど」
「妖精さんが応援してくれるから絶対勝てるとかって意気込んでたし。良かったんじゃないか?」
「…運動会にどうしてこんな嫌な汗かいてるんだろうなー…俺達」
「「「はぁ…」」」


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運動会で爽やかな汗を流した香ばしい中忍とソレをめでる妖精さん。
…その影には頑張り屋さんな中忍教師たちの犠牲が…!?
ではではー!ご意見ご感想など、お気軽にどうぞー!

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