うちのこいちばん!(猫の日)



「ただいま…」
「おかえりなさい。…なでないの?」
「あ、いや。そうだな」
「…ご主人さま?」
「うっ!…いや、なんでも…!」
「うそつきはよくないなぁ?お仕置きする?」
「わー!しない!しないぞ!」
「そんなこといちゃってこっちは…ね?」
「あっ!こ、こら!そんなとこさわんな!」
「さわんないとできないじゃない」
「そりゃそうだけど!…ってだからしない!飯が先だ!」
「ふふ…そ?じゃ、後でね?」
「い、いやそうじゃなくて!」
「じゃ、今する?」
「しない!」
「ごはんー」
「あ、ちょっと待ってろ!」
「…なーに隠し事しちゃってるのかなー?白状するまで一杯しちゃお」
*****
「さ、飯食ったことだし、猫は寝ろ!俺は風呂入ってくるから」
「お風呂でするの?」
「しない!しないといったらしない!明日は演習なんだぞ!腰が立たなかったら…!」
「隠し事するご主人様が悪いし」
「わー!乗るな!降りろ!脱がすな!」
「だから、脱がないとできないでしょ?」
「そ、そうだけ…だからしないって何度も!」
「じゃ、ナニ隠してるの?」
「な、なにも隠してなんか…!」
「言うまでするからま、いっか」
「よくねぇ!いっこもよくねぇよ!」
「言わないのが悪いし」
「…うぅ…!こ、子猫もらわないかって聞かれたんだ…。拾っちゃったらしくてな。同僚が」
「ふぅん?」
「かわいくてふわっふわっでたよりっけないけどこっちみてちっさい声でみーって鳴いて」
「で?」
「その上頭によじ登ってきてそのまま寝ちまったんだよ!」
「へー?他の猫かまったんだ…?」
「それなのに!お前の方がかわいいと思った自分が…!」
「え?」
「毛並みもお前のがふわっふわだし、器量よしだしでっかくて撫で甲斐があるし!」
「そ?」
「へんなことしてくるけど!でも、声もかわいいもんなーって思った自分が…!」
「ご主人様」
「な、なんだ?降りろ!風呂はいるから!」
「その猫、連れ込むつもり?」
「いや…びっくりしておちこんでる間に、かわいいし、かしこそうだし、イルカによじ登るなんて根性があって仕込み甲斐がある子だからもらうって猫使いの同僚がもらってった」
「ふぅん?」
「なんでだろうな…ほっとしたんだ。そのとき」
「ね、しよ?」
「へ?」
「したい気分。すっごく」
「それはわかったが風呂だ!」
「今日は気分がいいから尻尾でなでてあげてもいいけどー?」
「し、しっぽ!そうか!風呂風呂!」
「かっわいいねぇ…?ま、お礼にご奉仕しちゃおうかなー?」


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猫の日(`ФωФ')
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