お祝いの定番（毒暗部）

「ただいまー。」
「おかえり…って！何だその大荷物！？」
「お祝い？」
「何のだ！？とりあえずいいから中に入れ！」
「イルカの中には後できっちり入れさせてもらうよー。」
「そっ！？そんな話はしてない！近所迷惑だからって話を…！」
「ま、とりあえずこれからかな？…はい。」
「え？わっ！？…あ、美味そうな匂い！」
「イルカは食い物好きだもんねぇ？開けてみてよ。」
「おう！…うわぁ！美味そうな食いもんがいっぱい…！」
「一応それなりの店で買ってきたけど。気に入った？」
「…食ってみていいのか！」
「もちろん。お祝いだし？」
「へへ！じゃ、じゃあこの薄っぺらい肉から…！」
「肉って言うか…まあ間違いじゃないけど。」
「うおおおお！美味い！何だこれ！」
「生ハム。」
「え？何だソレ？食ったことない！」
「ま、いいから食べて？」
「おうとも！ああ、お前も食え！そんな大荷物…なんの祝いに貰ったんだか知らないけど疲れただろ？」
「そうねぇ？お祝いだし、一緒に食べようか。」
「そうしろそうしろ！あ、ビールかなんか出すか！」
「ああ、それならソコに酒入ってるから。」
「酒まで！うわぁ！すげぇ…！！！」
「やっぱり食べ物は外せないよね。…定番だし？」
「この赤い酒も美味い！」
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「ふぃー！食った食った！ケーキも美味かったなぁ…！」
「そ？よかった。」
「で、コレは何の祝いだ？」
「ああ、そうだ。次も定番なんだけど…はい。」
「ん？なんだこれ？ドッグタグ？」
「指輪って邪魔でしょ？色々。だからこれならずっとつけていられるし。それにちょっと色々仕込んどいたからそれなりに役に立つんじゃない？」
「なんでもいいけど…へのへのもへじの書いてあるドッグタグなんか初めて見た。」
「いいから、ちゃんと着けといてね？何かあったら役に立つから。」
「…なあ、どうしたんだ？」
「ナニが？」
「い、いきなりこんなに色々…！食いモノはまあわかるけど、コレは一体何のマネだ？」
「だから、イルカのお祝いでしょ？誕生日って俺はどうでもいいけど、普通はちゃんと祝う物なんだって、俺の部下がいってたんだよねぇ？だから。」
「そ、そういえば…！俺、誕生日だったんだ！」
「で、どう？これで良かった？部下にどんなのがいい？って聞いてみたんだけど、ちょっと一人鼻血吹いて倒れたからどうなのかなって。」
「鼻血！？そ、それは明らかに別の原因だろうが！病院連れてった方がいいんじゃないのか？この間の人だろ！」
「そうねぇ？今度進めてみる。」
「おう！そうしろ！」
「あ、それから一応宝石と着物とかもあるんだけど、いる？」
「なんでそんなもんが！？」
「やっぱり使わないよねぇ？いちゃぱらじゃよくあるんだけど。」
「なんでもいいからちょっと黙れ！」
「んー。なぁに？」
「あー…その、…祝ってくれて、ありがとう。」
「顔、真っ赤…かわいい。」
「いいから黙れ！…そろそろ風呂入って寝るぞ！」
「りょーかい！…最後のプレゼントが残ってるしねぇ？」
＊＊＊＊＊
「ふー！いい湯だった！」
「そうね。」
「誕生日なんて忘れてたけど…祝ってもらえると嬉しいな！…ありがとな！」
「じゃ、そろそろ最後のどう？」
「最後のって…これ以上は貰いすぎだ！無理すんな！」
「無理はしてないよー？」
「わっ！なにしやがる！」
「ん？ああだから、俺がプレゼント。定番でしょ？」
「誰だそんなコト教えたの！？」
「まあまあ。気持ちよくしてあげる。」
「あっ！こら！待て！あぁ…っ！」
「誕生日っていいねぇ？」

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わざわざ誕生日調べて、雑誌などを熟読して頑張ってみたのかもしれない黒暗部。
と相変わらず食われがちなイルカちゃんでお送りしてみました！
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