とあるたくらみ

「さーむいねぇ…」
「そうですね…」
「で、どうしよっか?」
「どうしようもなにも…とりあえず救援を待つしかないような気がしますが」
「意外と淡々としてるね?なだれに巻き込まれたって言うのに」
「閉じ込められたとはいえこの洞窟にいれば雪は凌げます。それに喚いても雪は消えてくれませんし、チャクラも湧いて出ませんよ」
「そうね」
「俺はまだ完全にチャクラ切れおこした訳じゃないので、半刻も休めば多少は回復すると思います。このままじゃ式も放てないし、この洞穴から脱出するにしてもそれを待つしかないですね」
「ああ、それなら俺が」
「チャクラ切れ起こしてる人はじっとしてて下さい」
「ごめんね」
「俺庇ったせいじゃないですか!こちらこそ、すみません。力及ばず…」
「隊長は俺でしょ?」
「でも…!」
「あ、そーだ。こっちきて」
「なんでしょう?わっ!」
「くっ付いてた方が温かいでしょ?多少は」
「そ、そうですけど!それなら…」
「密閉されてる所で火使っても危険でしょ?酸欠なんて目も当てられない」
「うぅ…!でも!せめて毛布!」
「いいから、ちょっとだけ温めて。チャクラ足りないから寒い」
「そ、そうだ!温めないと!」
「ん。ありがと」
「…っ!あの、その!」
「ああ、うん。大丈夫」
「そうじゃなくて!」
「素肌の方があったかいって言わない?」
「だからって、俺を剥かないで下さい!却って冷えちゃうでしょうが!」
「でもねぇ?折角だし」
「折角?」
「好きな人と二人っきりでさ、なぁんにもしないっていうのも厳しいじゃない?」
「へ!?」
「やっぱり気付いてなかった?」
「ないです…そんな…!」
「ま、いいけど。…ね、ここから出るまでは一緒にくっ付いててほしいな?」
「うぅ…!こ、ここにいる間だけですからね!」
「ありがと」
「返事は…無事に帰ってからです!」
「ヤル気が出ちゃうなぁ?」
「ば、馬鹿言ってないで!とりあえず…うぅ…このままちょっとだけ休みましょう!」
「ふふ。そうね?」
*****
「先輩長いなぁ…まだ会話してるよね?」
「そうみたいですねぇ?告白成功するまで入ってくるなって言ってたし、しばらく放っといた方がいいんじゃないですか?」
「はぁ…この寒い中待つのか…」
「中は熱々ですけどねー…」
「はぁ…もうさっさとして欲しいよ…」


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とある上忍のたくらみということで…。
テンゾウたんはかわいそうであればあるほど萌える!と思うのでした。
ご意見ご感想など、お気軽にどうぞー!

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