白熊（肉食獣のいる生活）

「カカシさん！お返し！」
「え、なんの？ああ随分大物だねぇ！って！？いやちょっとまて！？…これ白熊だよね！？一体どこで…！？まさか氷の国まで…！？」
「あのね！ホワイトデイだからお返し！カカシさんが甘いモノ苦手だから！」
「うーん？でもね。イルカ。流石に白熊は…。しかしホントにコレどこから…？」
「生きがいいように生け捕りにしてきた！」
「え！…わー！？…ホントだ…生きてる！」
「どうやって食べるかなぁ？お料理はあんまり得意じゃないから…。丸焼きでいーい？」
「うわ！ちょっと待って！…口寄せっ！」
「なんじゃ？ご主人？」
「犬！？フシャー！！！」
「イルカ、落ち着いて。ちょっとまってね？…ねえパックン！これどっから獲って来たヤツかわかる？」
「見ただけで分かるわけがなかろうが。じゃが…そういえば違法に他国の動物を飼育しとった大名の所から、白熊が逃げ出したとかで騒ぎになっとるが…。たしか今も捜索中のはずじゃが？お主いつのまに任務を…？」
「やっぱり！どっかに戻してきて！皆も呼び出すから！」
「何じゃと！？大体どっかとは何じゃどっかとは！？」
「ええ！？折角獲ってきたのに…！？」
「あのね。コレ、食べちゃいけない熊なのよ。お家に帰してあげないと…」
「白くて大きいのって後は、白いトラしかいなかったけど、仲間は食べられないし、喧嘩して勝ったから逃がしちゃったし…。」
「うん。でもね？…え？仲間！？逃がした！？わー！？」
「だってだって！カカシさん一杯おいしいのくれたからすごいお返ししようと思ったのに！！！」
「あー…うん。ありがと。イルカがいてくれればそれだけでいいから、ね？」
「ううー！ヤダ！お返しする！」
「えーっと…！じゃ、何か別のことでお返ししてもらおうかな！」
「何がいい？白いのって他に…ひげ白い火影様と病院の人しか知らない…。」
「人間は駄目よー？最近この辺のクマだのイノシシだのも減ったみたいだしなぁ…。」
「でも…他にいないし！このクマ美味しそうなのに！」
「そうだ！あのね？イルカ。」
「白いの思いついた？」
「イルカが欲しいな！白い！」
「絵の具塗るの？」
「絵の具じゃなくてね？そうだな…白いお洋服着たイルカがいいな？」
「どんなのがいい？」
「おっきなワイシャツ…とか、駄目…？」
「買ってくる！」
「ああいいから！俺が買ってくる！で、うんと可愛くおねだりしてもらおうかな！」
「する！がんばる！いっぱい！」
「じゃ、今すぐ行ってくるねー！！！…言ってみるもんだ！」
「行ってらっしゃぁい！…お前…カカシさんの忍犬…？」
「なんじゃ？そう睨むな！…コレはどこから連れてきた？」
「…火の国の…どこだっけ？でっかいお屋敷にうるさい犬がいたとこの近く！喧嘩売ってきたけど勝った！」
「やれやれ…そいつを放すわけにもいかんから、我々が偶然捕獲したことにでもするか…。」
「白いからおいしそうなのに…。」
「いいから、おぬしはおとなしくカカシにでも食われとれ！」
「カカシさんを食うのは俺！」
「…まあ、どっちでもええわい…。後は…トラか…？ホレ！この地図で言うとどの辺じゃ？」
「えっと、俺の縄張りにおいてやってるから…ここ！この山に隠してきた！」
「あー…まあ、ここなら人は近寄らんな。捜索は…カカシが満足したら手伝わせよう。」
「白い服…ホントに、お返しになるのかなぁ？」
「なるなる。無駄にノロケ聞く羽目になるこっちは面倒じゃがの。せいぜい頑張ってやれ。」
「がんばる！」
「…ふう…。ああ、カカシにはわしがクマを片付けに言ったと伝えてくれ。暗部も借りてくぞ。」
「う。分かった！…いい犬？」
「パックンじゃ。じゃあな。」
「いってらっしゃーい！パックン！」
「やれやれ…。」

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白い大物は早々いないという話。
忍犬も楽じゃないのかもしれませぬ…。
とりあえず！ホワイトデイ的な何かまだまだ増量期間中！