プール開き2(変態さん)



「はぁ…」
「おーいイルカー!おわったぞー!更衣室チェックもしといた!」
「あ、ああ。すまん」
「今んとこ気配はないけどなー…アレだもんなぁ。あ、一応札とかも見当たらなかったぞ!」
「すまん。アレが今朝方妙に大人しかったからつい…!」
「気にすんなって!プールサイドにいるかもしれないし、また中に潜んでるかもしれないし、後はまた降ってきたりとかさ…」
「去年は酷かったもんな…」
「…ある意味生徒受けはよかったけどな…」
「妖怪がきたよって毎回知らされる度に血管が切れそうになってたけどな」
「ま、まあうん。がんばれ!イルカ!あ、そうだ!新しい水着!頼まれてただろ?おいといたから!」
「おう!ありがとな!」
「気にすんなって!」
「家にある水着は信用できないからな…。溶けるとかどうやってアレは…!?」
「自分で仕込んどいてみたら殺すとか意味がわからないしな…あと透けるヤツもあったし。どうやってんだろ」
「…俺、なんでこんな苦労してるんだろう。プール授業如き出毎日毎日血走った目で…!」
「わー!泣くなって!ほら!みんな楽しみにしてるんだし、泣くとアレが速攻反応して危険だし!」
「そうだった!隙を見せるわけには…!っつーかアレはいつもどこからみてんだ!?」
「それは俺だって知りたいよ!イルカの側にいるだけで殺気感じたりするんだぞ!今日は感じないけど…」
「…おかしい」
「え?な、なにがだ?なにがどうした?」
「駄犬が大人しすぎる。建物ごと幻術とかいう可能性は…?」
「そんなまさか…!だ、だって俺もあと水質検査当番も使ってたはずだぞ?で、でもアレだし、まさか…!?」
「おーい!イルカー!まだかよ!」
「おう!今着替えていくから!…悩んでてもしかたがないよな」
「イルカー…お前もう無理寸なよ!いっそ服着てやるとかさ!」
「着衣泳法は高学年担当だろ?授業に支障がですぎるから、今度やったら徹底的に吠え面かくまで叩きのめしてやる…!」」
「が、がんばれ?」
「おう!着替えてくる!」
「イルカーまだかよー?」
「今着替えにいったー!で、どうだ?プールの中にいそうか?」
「あー…今んとこは見えないけどさ、去年もそうだったろ?」
「警戒するにも限界があるよなー…」
「水遁の始動ならイルカが一番上手いけど、もう外れたいっていつか言い出すんじゃないかって…」
「責任感強いもんな…。かわいそうだよな…」
「無理矢理とはいえ結婚とかしちゃったならせめて苦労させんなって思うよな…」
「なー…」
「ぎゃあああああ!」
「お、おい!イルカ!イルカ!?」
「大丈夫か!?」
「水着に変化とか頭大丈夫かお前は!?大丈夫じゃないよな!?クソ駄犬が!」
「うふふふふふふ…!」
「お、おい!くそ!扉開かない!」
「火影様か!?ぶちやぶるか!?」
「イルカー!うお!開いた!」
「イルカ!無事か!?…い、いない…!?」
「どこいっちまったんだ!?授業はどうすんだ!っつーかむしろ無事なのか…!?」
「無事じゃないだろ!?」
「「…だよなー」」
「じゃなくて!お、おい!どうする!?」
「お、俺火影様呼んでくる!」
「俺は主任に代打頼んでくる!」
「主任!?い、いやでもそれ…」
「なんだよ?水泳の監督くらいなら…」
「…主任の水着、赤ふんだぞ?」
「は?」
「しかも無駄に似合う」
「何でそんなこと知ってんだ!?」
「俺がアカデミー生だった頃伝説の赤ふん先生だったんだよ!」
「どうでもいいだろうが!今はそんなことよりイルカだ!あと授業!」
「そうだな…い、いってくる!」
「俺も!」


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なつなので。
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