「う、うめぇ…！これどうやって…！？風呂上りのアイスは最高だけど、こんな美味いの食ったことない」 「かぼちゃから作れるよ？ま、使ったかぼちゃは特別だけどね。ふつーのより甘いんだって。おいし？」 「かぼちゃがこんなに美味いなんて…！」 「おかわりいる？」 「…いい。これ以上食ったら体が重くなる。っつーか修行がし辛いんだよ！ここ出せ！あとせめて犬返せ！」 「えー？なんで？」 「フォーメーション訓練とか、室内でもできる修行してもらってるし、武器は返してもらえてないけど体術の修行も手伝ってくれるぞ？お前なんかずっと帰ってこないし、帰ってきてもせいぜい庭までしか出してくれないし、なんなんだよ…」 「泣かないでよ。馴れてくれればすぐにでも…」 「うるせぇ！犬布団も最高なんだ！返せ！」 「俺の忍犬よ？」 「知るか！もうおまえ何なんだよ…！飯は美味いけど！」 「大事なのはそこなのね。ならさ、俺がこれからずーっとおいしいご飯作ってあげる」 「へっ！だからなんだ！俺だってふつーの料理くらいはできるぞ！あいすとかぷりんとかよくわかんねーのは無理だけどな！ずっとずっと一人でちゃんとやってきたんだ！今更飯なんかでつられたりしない！」 「パンプキンパイは明日ね？」 「うっ！…いや、そんなもん関係ない！いいから出せ！」 「えー？ヤダ。だって逃げるでしょ？」 「逃げるってなんだ逃げるって！そもそも俺には俺の生活があるんだ！逃げるもなにもないだろうが！」 「…拾ったもん」 「…お前こそ泣くなよ…」 「泣いてないよ。俺のなのにわかってもらえないみたいだから体で…」 「お前んとこの犬はイイヤツばっかりだからここんちに遊びにきてやってもいいけど、お前そうやってわけのわかんない駄々こねるからよくわかんねぇんだよ」 「なにそれ。わかりやすいでしょ？あんたは俺が拾ったから俺のなの。だから俺が好きにしていいの」 「イイ訳ねぇだろ！そこがまずおかしいんだよ！いいからちょっとそこ、座れ！」 「ん、もう椅子に座ってるけど？」 「うるせぇ！いいから！まず俺は物じゃない」 「えー？」 「いいから聞け。黙って聞け。できればメモもとりやがれ！」 「めんどくさいー」 「…あぁ？文句ばっか言ってんじゃねーぞ…？」 「わーこわーい。ふふ。ま、ちょっとだけ付き合ってあげてもいいけどねー」 「…とにかく聞け」 「はーい。変わった遊びが好きだよねぇ？」 「うぅ…先が長すぎるだろ…畜生！ここで負けてたまるか…！」 ＊＊＊＊＊ 「えーっと。つまり家に帰りたいってことよね？」 「そうだ。俺はお前のじゃないし、任務の終了報告がまだの中忍で、一人暮らしだからたまになら遊んでやってもいいけど、任務優先で…」 「めんどくさーい」 「もう一回最初から話してやろうか？」 「おこんないでよ。俺んちの子になったらご飯もおいしいし、世話は…まあちょっと忙しいときはうちの子たちにお願いするかもしれないけど、ちゃんとするよ？それに男は確かに始めてだけどテクに自信はあるし」 「てく？何の話だ？」 「あーなんかそういうの全然知らなそうだよね。実地で勉強する？」 「いらん。世話なんて焼いてもらわなくても自分でできる。一緒に飯食いたいってのならまだわかるけど、なんで子どもでもないのに…」 「ん。ま、なんとなく分かった」 「そ、そっか！よかった！じゃあ俺をさっさと…！」 「今日は疲れちゃったから寝ようよ。布団ふかふかだよ」 「へ？なんでだ！綺麗になってるし！」 「影分身してたしねー。色々準備しなきゃいけないし」 「ふ、ふかふかだ…！どうなってんだ…！」 「布団乾燥機使っただけなんだけど。ま、いっか」 「おやすみ！」 ******************************************************************************** 適当。 ふかふかふとんに懐柔されぎみ中忍と、隙だらけな中忍にほくそ笑む男。 |