「ここ狭いし薄暗いし…どこなんですか？」 「ひーみーつー。なんちゃって。凄いでしょ？ま、今はちょっと狭いけど、もうちょっと待ってね？この先に…」 「いやその、待っても何もここはどこですかって話をですね」 「うーん。ないしょ？」 「火影様！機密に関わることなら干渉しませんが、いい加減縄は解いてくれませんか！業務が立て込んでるのはご存知でしょうが！」 「敬語、止めてよ」 「は？」 「敬語は止めて？」 「なにを…？」 「だってずーっと恐い顔してるじゃない？」 「…就業時間後に残業までしてやっと帰れると思ったらいきなり拘束されて、挙句に明らかに任務じゃなさそうならそりゃ腹立つっておもわねぇのかアンタは」 「そうそう！その感じ！」 「よ・ろ・こ・ぶ・な！いいですか？アナタはもう火影なんですよ？オヤツの時間にガイ先生と語り合うのは自由ですけどね！子どもみたいな悪戯たくらむんじゃありません！」 「えー？悪戯じゃないですよ？」 「そうそう。悪戯じゃ…は？あのですね。この状況でどこが悪戯じゃないっていうんだ！」 「や、もっと悪いことしようかなって」 「悪いこと…？」 「その顔、好きだなぁ？ねぇ、不安？それとも…嬉しい？」 「や。一切嬉しくはありません。一楽のラーメン久しぶりに食えると思ったのに…！」 「じゃ、今度出前取りますね」 「あの店で食べるから美味いんでしょうが！確かに出前で頼んでも茹で加減を調節してくれますけどね！でもやっぱりあの店先で美味そうな匂いと野菜をいためる音とか餃子がじゅーじゅー言う音とかを聞きながら食うのが…！」 「んー？でもそれは無理かなー？」 「…なんですか？また里の拡張工事ですか…？ヤマトさん激やせしてますよ…？最近僕も可愛いお嫁さんが欲しいとか、いっそ里抜けしたいけど里抜けしてもこき使われそうな気がするんですとかって言いながらめそめそ泣いてましたし…。もうちょっと休暇上げてくださいよ！」 「それはいいんだけど。だってほら、ここに閉じ込めちゃうつもりなんで」 「は？」 「職権乱用って、一度はやってみたくないですか？」 「ありません。帰ります。あーなんていうか、あんた、疲れてんですよ…。ラーメン食ってたっぷり寝たらいいんです」 「またラーメンー？妬けちゃうなー」 「ラーメンは焼くもんじゃありません！餃子はぱりぱりでうまいですよ！」 「…ナルトがラーメン好きなのって、イルカ先生のせいでしょ？」 「うっ！そ、それは否定しませんが…！美味いんです！疲れたときは一楽！なんだったら今からでも…」 「一緒に住んでくれるっていうなら、ここじゃなくてもいいかもねー？…ついたよ」 「へ？家？うお広い！しかもなんですかここ！ふとんがふかふか…！おおお！風呂場が広い！」 「…一番気になるのがそこなのね…。ま、いいんだけど。で、どうする？」 「住み込みで面倒みろってのはまあ、最近忙しいですもんね。側使いの人、全員追い出しちゃったって聞いてはいましたが…」 「だってめんどうでしょうよ。ナルトほどじゃないけど付きまとわれるのもねー」 「わかりました。ルームシェアなら承ります！ここんとこ業務たて込んでたし、アンタさみしんぼですもんね…。あんまり我侭言って周りの人困らせたら駄目でしょうが。…あの、でも家賃次第で！」 「ん。じゃ、とりあえずそこからにしようかなー」 「ええぜひ！とりあえずラーメンが食いたいんで、今日のところは俺んちで！」 「え！」 「あれ？駄目でした？あの雑魚寝に使ってた布団、燃えちまったんで新しいの買ってありますよ？」 「…行きます」 「じゃあまずはラーメンからですね！」 「…天然過ぎるよねー…挙句ここまで手ぇ出しあぐねてんのに、こんなんじゃ襲いにくいじゃない…」 「味噌とんこつにしようかな。今日んとこは」 ******************************************************************************** 適当。 良い友達ですと言い切る中忍に、片思いこじらせすぎて誰にも相談できなかったので、土遁で毎日穴掘って作って調度品は言いくるめた後輩暗部製とかだと思う。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |