食い気の顛末(かぼちゃのてんぷら)

「今日は…米しかないか…。」
「あ。また食費削ったのね?…ちょっと留守にするとコレだから…。ねぇ、いい加減生活費受け取ってよ?」
「幻覚は黙れ…腹減った…粥…いやむしろ…雑炊か…?」
「ま、しょうがないか。…ほら、お弁当。買ってきたから食べよう?」
「粥なら3日はもつな。雑炊だと…副原料の調達が難しいか?」
「俺の分の生活費もあるんだから無理でしょ?あんまりいないけどね?」
「うぅ…幻臭が…!腹なんて鳴ってないぞ!」
「…ほーら。イルカの好きなお肉も入ってるよ?」
「うぅ…っくっ…気のせい…!」
「ほらあーん。」
「あむ!…うまい…!ってコレじゃ駄目だろ俺!!!」
「いいから食べなさいって。痩せちゃって…。もうさ、いっそのこと俺の奥さんとかどう?」
「奥さん!?うっげほげほっ!」
「だってさ、トラップ作り放題だよ?ごはんもたっぷりあげるし。俺も留守中に痩せて弱ってるの見るのヤだし。」
「ト、トラップ作り放題!?ごはん…!」
「ね?いいでしょ?」
「奥さん…奥さんは欲しいが…なりたくはない!」
「じゃあ愛人?」
「なにぃ!?なんて不道徳なことを!!!奥さん以外いらないだろ!」
「イルカは面白いねぇ?一応忍なのにそんなこと言うなんて。ま、俺もそんなにいても面倒だからいらないけど。」
「当たり前だー!」
「…じゃあさ、とりあえず恋人でどう?」
「へ?恋人?」
「そ。…奥さんじゃないけど大事にするよ?ごはんとか色々。」
「そうか…肉も?」
「もちろん!」
「じゃ、じゃあ…恋人に…なろうかな…?」
「じゃ、早速!」
「うえあ!?」
「恋人になってもらうねー!」
*****
「既成事実にっ勝るものはないって、いうよね?」
「え、あっ…ぅんっ!」
「ふふ…気持ちイイでしょ?」
「な、なんで?やだ…っ!ぁあっ!」
「恋人は大事にするよー?」
「あ、あ、…」
「あ。もう無理?いいよ。…イって。」
「んー…っ!」
*****
「はー…気持ちよかった!」
「ん、あ…」
「とろとろ…かわいーね。やっぱり最初っからこうしとけば良かった。ま、楽しかったからいいけどね。」
「何で…?何が…?やっぱり幻覚…?」
「まーだそんなこと言ってるの?…もっとしようか?幻覚じゃないって分かるように。」
「や、やだ!分かったから!…うぅ…腹減った…。」
「お弁当冷めちゃったから、ご飯作ろうか?」
「もったいないだろ!温めて食う!…でも動けない…。」
「あーはいはい。…どうぞ。」
「おお肉!米!煮物も入ってる…!!!」
「これからはちゃんとご飯食べてもらうからねー?それに…無計画な食生活も駄目よ?」
「美味い!」
「聞いてないなぁ…。ま、そこがいいんだけどね。」

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かぼちゃのてんぷら的完結編?食い気に負けた中忍の話。
何気にひっそり拍手で増やしてしまいました…。
そして…いずれまた増えちゃうかもしれません。。

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