粉雪（妖精さん）

「イルカ。起きて？」
「ん…あ、カカシさん…？」
「昨日無理させちゃったから…でも、ごめんね？」
「そんな！えっと…ちょっと、今日は寒くて目が覚めなかっただけで…！」
「そ、今日寒いでしょ？だから、ホラ」
「わぁ！雪だ！」
「綺麗でしょ？粉雪」
「結構積もってるなぁ！きっと皆喜ぶ！雪合戦かな！かまくらかな！」
「あー…そうね。子どもはそういうの好きだもんね」
「…雪かきの依頼とかも増えるし、大人は楽しいばっかりじゃなくて色々大変なんですけど、やっぱり雪が降るとわくわくしちゃうんです！」
「いいんじゃない？たしかに任務の時とかそれなりに面倒だけど、利用するときもあるし。楽しんだ方がもったいなくないでしょ？」
「そうですね。えへへ！」
「きっと降ってるとこみたいだろうなって思ったから起こしちゃった」
「ありがとうございます！雪、大好きだから凄く嬉しいです！」
「ん。ならよかった」
「昔から好きだったけど…キラキラしてて、ふわふわで…なんだかカカシさんみたいだから、今はもっと好きなんです！」
「…今日って、アカデミーあるの？」
「え？はい！でも家が大変な生徒が多いと思うので、多分雪合戦とちょっと雪の中での行動の心得を教えた後は家に帰します。高学年の生徒ならもうちょっと色々教えられるんですけど、幼年クラスにはまだ早いから」
「あー…じゃ、我慢かな。帰ってきたら…」
「はい！一緒に雪で遊びましょうね！」
「…そうね」
「雪だるまとか作って、あとかまくらとかも楽しいし！」
「大人らしく酒でも用意して待ってるから、気をつけてね？はしゃぎ過ぎて風邪とか引かないように」
「う…！気をつけます…」
「もっと大人な時間はそのあとにするか…」
「そうだ！あの、カカシさんは雪の女王にあったことってありますか？」
「えー…ない、かな？」
「そうですか…！会ったら怖い目に合うって言うから、妖精さん同士なら大丈夫なのかなぁって…」
「んー？ま、大丈夫なのかもしれないけど。どうして？」
「…あの、雪を降らせてくれてありがとうって…えっと、あんまり一杯だと困るんですけど、でもやっぱり綺麗だし、この季節だけしか見られないから…！」
「そうね。…もし会う機会があったら伝えとく」
「ありがとうございます！カカシさん！」
「じゃ、ご飯にしようか？今日は寒いからイルカの好きなコーンスープ作ったし、冷めない内に食べて欲しいな？」
「うわぁ…！ありがとうございます！」
「食べたら送るから。雪に気をつけて、でも早く帰ってきてね？」
「はい！カカシさんと一緒に雪見たいし…」
「…あー…我慢ってキツ…」
「いっぱいいっぱい遊びましょうね！」
「…うん。そうね。…ま、いいか、かわいいし」

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妖精さんの愛は深く、しかも執念深いので色々大変なことに…なるのかな！
天然が勝利するのかもしれないという話。
ではではー！ご意見ご感想など、お気軽にどうぞー！