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「動けるー？」 「訳ないだろ…！うぅ…！」 「みたいね？じゃ、お風呂つれてったげる」 「俺の晩飯が…！そうめんにかぼちゃのてんぷら…！」 「んー？ま、アレは後で温めればいいとして、そうめんはまだ茹でてなかったからセーフかなー？」 「どこがセーフだ！ひ、久しぶりにかぼちゃ貰って、折角だからてんぷらにしたのに…！」 「ホントにアレ好きだよねぇ？」 「ほっくほくなんだ！そんで天露たっぷりつけてさっくさくの所を…うぅぅ…！きっともう冷めてひやひやだ…」 「んー？ま、食べられなくはないでしょ？」 「美味いのに…！お前が昼飯はいらないっていうからてんぷらにしたのに…！」 「あー。だから？すっごくきらきらした目で台所で夢中になってたでしょ？俺に気づかないくらいに」 「かぼちゃはてんぷらにすると美味いんだ！でもお前嫌いだし、だから…！」 「…なんかいじましいというか、それだけ好きなのに一応我慢してくれてたのね…」 「腹減った…」 「そうね。もうお昼過ぎだし？」 「晩飯も朝飯も食えなかったなんて…！給料日前じゃないし、今年の夏は食糧不足が回避できたのに…！」 「…とりあえずはい。おべんとう」 「うわぁ！美味そう…！こ、これ食っていいのか！」 「どーぞ？はいあーん」 「あーん！美味い…！で、でもてんぷら…！トースターかフライパンで温めなおしたらまだ食える…！」 「…俺は食べないけど、今やってるあげる」 「ほ、ホントか！」 「ま、お互い我慢ってものは必要よね？」 「そうだそうだ！俺のかぼちゃのてんぷらを奪うな！あとカップラーメンとアイスとカキ氷と…！」 「食べ過ぎちゃうからでしょ？おいしいものは我慢できないってのはよくわかるけどね？」 「うぅ…！だって美味いんだ！お前だって好きなもの…そういや何が好きなんだ？」 「秋刀魚とか好きだけど、我慢するのはへーき。それよりずっと一番美味しいものが…ね？」 「なんだ？お前が我慢できないほど好きなものって？」 「目の前で美味そうに弁当頬張ってるよ？」 「なっ！お、俺は食いもんじゃない！でもこれ美味いからお前も食え！」 「ん。ありがと。…一杯食べてね？」 「おうとも！抜いちゃった飯の分しっかり食べないと…！」 「明日も任務だし、やりたおしとこうっと」 ********************************************************************************* かぼちゃのてんぷら。 我慢は体の毒ですよということで。 ではではー！なにかご意見ご感想等ございますれば御気軽にお知らせくださいませ！ |