冬空の下(よめ)

「うぅ寒っ…!外はやっぱり冷えるなぁ…」
「イルカせんせ!」
「わっ!なななな!?ナニがあったんですか!?まさかどっかの馬鹿が俺のかわいいかわいいよめさんに…!?どこだ!?そんな下種は俺が…!」
「あ、違うんですよー?寒くて寒くてなんだか寂しくなっちゃって…丁度任務が終わったところで見かけて、我慢できなかったんです…ごめんなさい…!」
「そ、そうだったのか!寂しがり屋のよめさんが折角抱きついてきてくれたのに…!」
「イルカ先生とくっついてるとあったかいです…!」
「もっとくっついて!こんなに寒い所にいちゃだめだし、急いで帰らないと!」
「はい!夕ご飯もつくらきゃ!」
「任務帰りなんだから、休む!俺がなんか作るから!」
「でも…!任務に出る前に仕込んどいたシチューが丁度いい頃だと思うんです…!」
「え!そういえば…台所のでっかい鍋に結界が…!?」
「美味しくなるようにじっくり寝かせておいたんです!」
「だからいつもあんなに美味しいのか…!さすが俺のよめさん!一生懸命で健気で…!でもいつでも俺も手伝うから!」
「はい!…じゃ、今度手伝ってもらいたいことがあるんです!」
「よめさんのおねだり…!久しぶりだ!もちろん!なんでも言っていいから…!」
「最近じじいが俺の任務中にこそこそ家にきやがるからな…?ここらで息の根を…」
「え?」
「あ!ここにずっといたら冷えちゃいます…!こんなに手が冷たい…!いそいで帰りましょう?」
「そ、そうだった!疲れてるのによめさんが冷えて風邪でも引いたら!?」
「イルカ先生の方が心配です…!最近、ずっと忙しいし…」
「俺は頑丈だから大丈夫!よめさんの方がずーっと心配です!」
「イルカせんせ…!」
「ほら、手、繋ぎましょう?その方が暖かいから!」
「はい…!」
「へへ!シチューも楽しみだなぁ!」
「ふふ…そうですね…!」
*****
「美味い…!いつも美味いけど今回はまた格別に…!肉がとろっとしてるし、野菜もやわらかいのに崩れてなくて…!」
「いっぱい食べてくださいね?」
「もちろん!よめさんもしっかり食べて!はいあーん!」
「あーん!ありがとうございます!」
「いいから、沢山食べる!それから…おねだりはいつでも言って?」
「はーい!ちょこっとだけお手伝いしてもらっちゃうかもしれません…」
「そんなの!よめさんの頼みならちゃんと聞くんだから遠慮しない!」
「…イルカせんせ…!」
「よめさんがかわいくて料理上手で幸せだなぁ…!」
「ふふ…かわいいよねぇ…?寒いって言ってたから、お風呂もいいかなー?…ま、あのじじいに見せ付けてやるのはもったいないから排除しなくちゃだけどねぇ…?」


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よめ忍び寄る舅と密かに冷戦中だったり。
旦那さまは美味しいご飯を食べられるし、よめさんが帰ってきて甘甘でほくほくしてるうちに美味しく頂かれたとさ!!!

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