父と子(適当)


「うーんと?あ、これか!よいしょっと…よっし!」
「できた?」
「うん!…多分」
「じゃ、仕掛けてこよう」
「あのさ、これちゃんと動くかなぁ?」
「えーっと…こことここと…うん!大丈夫!」
「ホント!やった!」
「さてと、後は…時刻は十分余裕があるかな。あとは風向きと…」
「ここは絶対通ると思うんだけど、Bルートの可能性も考えるとやっぱりもう一個はこっちでいこうぜ!」
「そうだね。小雨が降ってるから匂いは多分誤魔化せると思う」
「札とか下手に使うと気付かれちゃうよな?」
「そうだね。そっちはともかくうちは確実に気付く。逆にAルートでもBルートでもない道を使いそうなのはそっちだし」
「だよなー…。変なとこ通るの好きだし、たまに屋根渡ってきちゃったりするしな。多分今回は一緒だと思うんだけどさ」
「うーん…やっぱり屋根には札で」
「そうだな。じゃあこれと、あとこれも」
「俺が貼ってくる。Bルートの設置はイルカね?」
「うん。Aルートはカカシのがいいよな?」
「そうだね。うちのは多分あっちからくるだろうから」
「日が暮れちゃったな」
「あとちょっと、がんばろう」
「うん!」
*****
「ううむ…!この土産でよかったか…?やはりあの黒いビー玉の方が…!」
「カカシにこれ買ったんだけどどうかな?似合うとは思うんだけど」
「ああ、サクモさんのところの息子さんになら似合うでしょうな。色白ですし、器量よしだ。ええと、今いくつになりましたか?」
「三十とええと、いくつだったかな…?」
「いえ、サクモさんのお年ではなく、お子さんの」
「あ。そうか。そうだね。ええと、確か五つ?だったと思うんだが」
「なるほど…ではそちらのぬいぐるみは少々子どもっぽいといわれる可能性がありますな…」
「え…!や、やっぱりそうか…!」
「…先日私もかわいらしいぬいぐるみを買い求めたのですが、どうも気に入ってもらえなかったようで…そっと寝ているところに置いておいたのが良くなかったのか…」
「あー…それはうちの子にも言われました。クナイを突きつけられましてね!あはは!」
「ぬう…!さすがサクモさんのお子さんですな!将来有望だ!…うちの子は寝ぼけて抱きついてきたんですよ!父ちゃん?なんて舌っ足らずな声で!」
「…うちの子は風呂で髪を洗ってやるときにぎゅーっと目を閉じてるところがね、必死で凄くかわいいんです。泡をしっかり立てるのが好きでふわふわの泡まみれになってるとそれはもうかわいい」
「ッ!う、うちの子は!背中を流してくれるんですが、途中で眠くなってしまうことがありましてな…!背中にはりついたままうとうとしているのがそれはもう…!」
「うちの子はサンマを焼くのが上手だ!」
「うちの子はらーめんを茹でるのが最高に上手い!」
「…なるほど…では」
「望むところですとも…!」
「とうちゃーん!」
「おお!イルカ…!父ちゃんだぞー!」
「父さん!」
「カカシ!今丁度お前の話を…くっ…!」
「獲った!」
「獲れたね!」
「…一本とられましたな…」
「カカシ。これは一体?」
「あのね?母ちゃんに二人ともうちでごはんだから捕まえてきてって!」
「二人とも任務で疲れてるからって言っても、上忍でしょ?だからちょーっとね」
「トラップは、お子さんが?」
「俺が作った!札はカカシ!こっちの設置は二人でしたよ!残りの回収してくるから父ちゃんたちは先にお風呂ね!」
「わかった。だがもう暗いから一緒に…」
「カカシと一緒だし大丈夫!」
「そ、そうか?だが父ちゃんが…!」
「父さん。着替えとかは運んであるけど、ちゃんと耳の後ろも洗ってね?」
「うっ!そうか。だが風呂なんかより…」
「じゃ、それ取っちゃうから気をつけてね?えい!」
「おっと。ほお。自己崩壊機能つきとは…!」
「なるほど。設計はカカシかな?」
「うん!」
「そうか。良く出来ている」
「へへ!ありがと!じゃ、イルカと片付けたらすぐにいくからー!」
「二人とも早くお風呂入ってあったまってね!」
「…してやられましたな」
「…子どもが育つのは早いですね…」
「今日は一杯」
「…ごちそうになります」


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適当。
親馬鹿風味。サクモさん普通の人仕上げ。
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