今年もビアガーデン(いつでもそばに…)

「イルカー!今年はどうだ?」
「あー…?なんだ?何の話だ?」
「お前、何かやつれたよな…。」
「…事情は聞くな。」
「…なんとなく分かるからわざわざ聞かないって。」
「で、なんだよ?用事は?」
「あのさ!今年は流石にアレ目当てもこないだろうから、ビアガーデン行かないか?今週末!」
「ビールか…!いいな!それ!」
「今年も貸しきりだけど、アレと一緒にいるときに、俺たちが不用意に近づかなきゃ大丈夫だろ?」
「おう!勿論駄犬は黙らせる!そんなことよりビールだビール!」
「あれ?今年は家で飲んでないのか?」
「そういや…飲んでないって言うか、そんな余裕は…。」
「あ、うん、大体分かったからそれ以上言うな。じゃ、イルカも参加な!」
「おう!頼んだ!…にしても、風呂上りのビールすら最近…!」
「なんつーか…あれだけどさ。それはそれでいいんじゃねぇの?」
「なんでだよ!アイツのせいで風呂上りに油断できないから…!」
「だって、毎年さー。お前、夏になると飲みすぎて太った太ったって、鍛錬増やしてたじゃないか!」
「あ、そういえば、そうだな。…夏は飲むときは飲んでたもんなー…。だがあんなヤツのせいで…!」
「痩せられたから、怪我の功名ってことにしとけよ。…流石にそれ以上痩せたらやばいと思うけどさ。」
「…そうだよなー…無駄に運動し…いや、させられてるから…」
「それ以上は絶対聞きたくないから!じゃあな!」
「やっぱり感謝なんかしてやらん!駄犬のせいで…!…まあとにかく!今度こそビールのみまくるぞ!」
*****
「よーっし!これで終わった!今日は飲むぞー!」
「あれ?はたけ上忍は?」
「ああ、駄犬なら任務だ!…多分途中で合流するって言うか、勝手に来そうだけどな!」
「奇襲への準備を怠るなってみんなに伝えとくな。」
「それと、この間のプールの写真。コレ配っといてくれ。」
「え?あ、そうか。」
「いざって時はこれを投げつけて追払えばいいだろ。」
「あ、ああ…。」
「さってと!みんなー!行くぞー!今日は飲む!」
「…馴れちゃってんのに気付いてないんだろうなー…。」
*****
「お!イルカ!」
「あ、俺生中な!…あ、もってるよな?写真。」
「…それが…。」
「はぁい!生中でぇーす!そ・れ・と!俺の愛もきっちりしっかりたっぷり…溢れるようにデリバリーしちゃいますよー!!!」
「ちっ!こうきたか…!」
「…俺たちが店に入ったときに、すでに店員の格好してて、通行料として召し上げられたんだ。」
「店員は無事なんだろうな…!?」
「イルカ先生にご奉仕するのは俺だけでいいんですぅー!他のは邪魔だからココに来れなくしてあるだけです!!!だ、だから安心して乱れて…!」
「結界か。ちっ!まあいい…。駄犬!俺はビールを楽しみに来たんだ!邪魔したら…!」
「大丈夫でぇす!ほーら!この溢れそうで溢れないビールの泡…!白くて美味しそうでしょう!!まるで焦らしちゃった昨日のイルカ先生の…」
「だまれ!ビールがまずくなる!いいからさっさとつまみ持って来い!」
「はぁい!…あ、こ、この珍味ならいつでも準備万端…!」
「そんなもんしまえ!俺は飲むといったハズだ!」
「はぁい!…どんどん…飲んでくださいね…!!!」
「当たり前だ!…んくんく…!ぷはぁ!ふー!やっぱり美味いな!ビール!」
「ああ…美味しそうに桃色なイルカ先生…っ!」
「つまみはまだか!」
「はぁい!おつまみの茶まめの枝豆と俺特製!一口ステーキとサラダでぇす!ま、こんなのより俺の珍味の方が…」
「さっさと次のビールもってこい!ちゃんと他の奴にも出すんだぞ!…つまみは美味いな。」
「どんどん飲んで食べてくださいねー!お、俺は後で…」
「んくんく…ふー!今日は…飲めるだけ飲んでやる…!!!」
「イルカ、すっかり暴走してるな。」
「俺らも一応飲めるから、いいんじゃないか?眺めもいいし。…イルカがどうなってるかは見えないけどな。」
「おこぼれの料理、いつもより美味いしな。」
「「「…後でイルカが酷い目に合いそうだけどなー…。」」」
*****
「うー…飲んだー…眠い…」
「おーい!大丈夫かイルカ?」
「アレ、呼んできたほうが…」
「イルカせんせー!はぁい!お・か・わ・りでぇす!」
「うまそうだな…!これで最後の一杯にするか…」
「あっ!いやん!失敗しちゃった!ごめんなさぁい!」
「うわっ!冷てー!なにすんだ駄犬!」
「び、びしょぬれのイルカ先生…!責任持ってきれいにしますね…!!!」
「もだえてる暇があったらさっさとなんとかしろ!」
「はぁい!…酔っ払ってるとお風呂は危ないから、俺がきっちり全身を舐めてしゃぶって…うふふふふ…!!!」
「舐め…!?おい!離せー!!!」
「じゃ、あんたら、後は好きにしていいから。じゃあねー!」
「…やっぱりな。」
「そうだよな。」
「しょうがないよな。」
「…飲もうぜ。」
「そうだな…。」



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当然ビールまみれになった後は美味しく頂かれたという話。
天気が悪いのにやっぱりまだどうしようもなく暑いので…!
ではではー!ご意見ご感想などお気軽にどうぞー!!!

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